スタートアップの基盤

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スタートアップの基盤とはスタートアップの創業チームの事である。創業チームからアイディアが生まれ、実行され、そして会社を動かすパッションが作られる。組織は創業チームと言う名の基盤の上に作られる。

スタートアップの創業時はその後会社の将来に大きな影響を与えるFacebookの出資者でもありPaypalを創業者でもあるPeter Thielは「創業時の基盤がぐちゃぐちゃだと直す事はできない」と述べている。創業時に最も時間をかけるべきことは基盤作りである。スタートアップにおいて強い基盤を作るためには適した人達、スキル、メンタリティー、チームメンバーの関係性、そして文化を必要とする。

スキル

創業チームは様々なスキルを必要とする。その中でも最も必要とするスキルは開発力と分析力である。開発力の必要性は明らかでユーザーにとって価値のある物を作るためには創業メンバー自身で開発するスキルを持っていることが必須である。また分析力は開発力と同等に創業メンバーに必要なスキルである。スタートアップではユーザー動向、市場動向、競合、財務状況など日々分析しなければならない事象が沢山あり、また分析だけに留まらずスピーディーに決断する力も必要とされる

頑固さと柔軟性

経験上”頑固すぎる創業者”はチームの規模を拡大するのに苦労し、”柔軟すぎる創業者”はプロダクト開発にかける時間が長くなってしまう傾向がある。好調なスタートアップは頑固さと柔軟さのバランスが取れている。Amazon創業者Jeff Bezosは「創業者はビジョンで頑固になれ、詳細に柔軟になれ」と語る。ユーザーに提供する本当の価値と会社のビジョンに対しては頑固にその価値の提供方法やプロセスの詳細については柔軟に対応することが創業チームには必要である。

バランスと関係

スタートアップの創業チーム内の関係は非常にインテンシブで「セックス以外は結婚している子持ちのカップル」と一緒である。創業チームはスタートアップという子供を作り、それを育てるためにいろんな悩み事やストレスを一緒に解決していく。創業チームはお互いを尊敬し合う存在であることが大事で、関係の良い創業チームは前職で一緒に働いた経験や、大学の研究室で一緒に働いた経験、一緒のスポーツチームで競った経験など、一つの小さなコミュニティにおいて濃厚なコミュニケーションを既にとっている場合が多い。

創業メンバーはお互いの能力を補える関係が望ましく、作れる人、デザインができる人、そしてハッスルできる人の3人構成が理想的である。

文化

創業チームは会社の文化を作る。組織にとって文化は必要不可欠で創業チーム内そして従業員全員の文化が一致している事が必要である。文化に合わないメンバーを採用してしまいチームが解散したり、創業者が辞めてしまったりするケースは少なくない。Zyngaなどに投資をしているBrad Feldは「人を採用する時は文化の適合性が一番大事」と言う。Bradは文化とスキルの決定行列(デシジョンマトリックス)を作る時、文化の適合性の高い人材を優先するべきと述べている。

会社の文化コアバリューを強調した良い例として、以下は実際Facebookで使われた採用基準である。

  • 高いIQ
  • 強い目的志向
  • 成功に対する執着心
  • 積極的かつ野心的
  • 完璧主義、品質に対するこだわり
  • 変化を好みディスラプティブ
  • より良くするためのアイディア
  • 高い整合性
  • 善良な人々に囲まれている事
  • 知覚な価値よりも真の価値を作る事へのこだわり

どの組織も上記のようなバリューを中心に独自の文化を作ることが必要である。

順調でも基盤が弱いスタートアップはいずれは崩れる運命にある。たとえアイディアが間違ってても、創業時の基盤が強ければスタートアップは自身のビジネスを柔軟に変化しながら強く長く継続することができる。適したスキル、メンタリティー、関係、そして文化を持つ人たちと時間をかけて創業チームという基盤をつくるべきである。


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