ARR目標を達成するためにSaaSスタートアップ経営者ができること

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Photo by: Philo Nordlund

明けましておめでとうございます。今年もブログやポッドキャストでの情報をより頻度をあげて発信していきたいと思っているので、2020年もどうぞよろしくお願いします。

さて、起業家のみんなは、2020年の初営業日を迎えて、今年のARR目標の設定も完了し、多くが目標に向けて行動に移し始めている頃だろう。今回のブログは、今年の目標の達成確度を高めるために経営者やマネージャーができること、について。

パイプライン、パイプライン、パイプライン:各経営メンバー、マネージャー、そしてリーダーたちとパイプラインのレビューを行い、ディスカッションする。

例えば、以下の通り今年の目標を設定したとしよう。

• 新規顧客からのARRを2億円に
• リードからの成約率が25%を維持
• クロージング期間を平均して半年

この場合、逆算すると今年6月までに8億円分のリードを獲得する必要がある。マーケティング、セールス、カスタマーサクセス、プロダクトなど各セグメントのリーダーのパイプラインと数値目標への強いコミットが必要だ。もし、ARR8億円分のリードを生み出すコミットができないのならば、リードあたりの収益(ARR / リード)を上げて調整する必要がある。

パイプラインの状況や商談フェーズについて、各メンバーと毎週ディスカッションする機会を作れば、組織全体の数値管理能力と推進力が上がるだろう。

もっとコーチングを:リーダーの役割は、部下やメンバーが目標を達成できるようなガイダンス、スキル、ノウハウやリソース等を提供すること。部下との1 on 1の頻度を増やし(週に一度が理想)、目標達成にどのぐらい自信を持っているのかを確認。自信が足りていないようであれば、必要なサポートをしていく。

ゴールをクリアにし、必達の意識を高める:会社の目標、各チームの目標、そして個人目標はもう設定されていたとしても、設定だけで終わらすのではなく、《共有と確認》を毎週徹底すべき。負け越す状況には決して慣れさせず、各自ゴールにコミットし、常に勝ちに行く姿勢、必達の意識を高める。

カスタマーサクセスにダブルダウン:売上チャーンが下がれば、新規獲得しなくてはいけない売上が減る。アップセルやエキスパンションによって売上継続率を100%以上にできたなら、なおさら良い。売上規模が大きいほど、チャーンやアップセルによるインパクトも大きくなるので、カスタマーサクセスをさらに強化しレベルアップを図るべし。

採用計画を達成させる:SaaSは、採用計画が未達だと売上計画の達成も難しくなる。採用を社長の目標に入れてコミットさせる。もし毎月1名の採用を目指すなら、採用担当者がいることが必須になるだろう。会社に十分なキャッシュがあるのなら、2ヶ月に一名を採用する計画であったとしても、担当者を入れても良いと思う。

セグメントと分析:既存顧客をセグメント化してパターンを探す。リードあたりの売上が、レストラン業界で特に高いかもしれない。従業員人数300人以上の顧客のチャーンが圧倒的に低いかもしれない。プレミアムプランの顧客の方がNPSが高いかもしれない。他より上手く機能しているセグメントを探して、そこにリソースと予算をもっと寄せていく。

Sales Opsへの投資:ダッシュボードの管理、セールスプロセスの改善、情報やノウハウの体系化、部署間の連携力アップなど図るSales Opsの専任がいると営業効率が上がる。特にARR 1億円超えているスタートアップにとっては、メンバー各自が目標達成をするための重要な役割になる(Sales Ops とは?)。

以上が1年間のARR目標の達成確度を上げるポイントだ。目標を達成して、今年もさらに良い年を築いていこう。

(編集してくれたkobajenneに感謝)

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