CEOは、大変だ。
時には孤独を感じ、時には自分の置かれている状況に不自然さを感じ、そして、自分はもうこの仕事には向いていないのではないかとさえ思うこともある。
僕は、「最初から良いCEOになる」というのは無理な話だと思っている。今、世の中で尊敬されている「良いCEO」と呼ばれるような人たちは、過去に沢山の失敗をして山ほどの物事を学んで、そして成長してきたはずだ。
今まで多くのCEOたちの活動を支援してきた中で、僕はその人が「良いCEO」に近づいてきていると感じる瞬間がある。その”フィーリング”を感じる時というのは、気が付きにくい本当にちょっとした変化で、最初は些細な事に見えるかもしれないが、この変化こそがCEOとしてのポテンシャルを大きく上げるのだと僕は思う。
今回は、CEOのポテンシャルを上げる〈3つの変化〉について書いてみよう。
失敗を愛せるようになる
CEOになると、自分が「常に正しくないといけない」と思い込んでしまうことが多い。間違いや失敗を起こすと周囲からの信頼を無くしてしまうのではないか、と恐れてしまうからだ。でも実は、間違いを認めるCEOの方が周りから信頼され、巻き込む力も強い。
間違いを認めることは、フィードバックを求める姿勢を周囲に見せることになり『プライドを守るよりも正しい行いを優先する人なんだ』という印象と安心感を人に与える。
良いCEOへと着実に成長する人は、失敗を愛し、その失敗から学ぶことを忘れない。誤りに気づいた時は、それをすぐ認めて修正する。そして、自分の間違いや失敗を発見しやすい状況や場所に自分を置く事に対して恐れを抱かない。
成長するポテンシャルの高いCEOは、フィードバックを歓迎し、学ぶことにコミットしている。
気にかけていることを姿勢で示せるようになる
CEOは多忙だ。決断の数も膨大で、背負っている責任も大きい。そんな状況下で、他のメンバー達を気にかけようとすれば、そこにはさらなるエネルギー、時間、思考が必要になる。これがなかなか難しい。特に、今までCEOである自分が、一番パフォーマンスを出してきたという場合は、まず自分の時間を最優先にしてしまいがちだ。
でも、良いCEOは他のメンバーをハッピーにさせて、ポテンシャルを引き出すことの重要性に気付いている。組織の力を上手く活用できるようになると、自分一人の何百倍もレバレッジを効かせることができるということを認識している。
チームのみんなを気にかけていることをきちんと姿勢で示すようになると、たちまちメンバーは幸せを感じ、パフォーマンスが向上する。その結果、会社の業績が改善し、忙しさも決断の数も責任も、組織に分散させやすくなる。
メンバーとの信頼関係の構築、育成やエンパワーをするプログラムに注力したりすることも重要。でも、当たり前のようだけれど「感謝の気持ち」をちゃんと表現することを忘れないのが良いCEOだ。
大きく考えられるようになる
ビジョンや目標が、常に上へ上へと上がり続けるCEOは、ポテンシャルが高い。すでに勝利していることや、成功していることは気にせず、「誰も行き着いたことがないような場所に、自分自身や会社を連れて行くんだ。」と強く思い、それを目指し続ける。
CEOが物事を大きく考えることは、会社全体のスタンダードを高めることに繋がる。実行の質が上がり、人材の質も上がり、そして改善への危機感も上がる。
CEOになる前のほとんどの人の人生は、基本的に他の人に設定された目標を目指してることが多い。だから、最初から自分で目標を決めるという状況に慣れていない。大きく考えられるようになっているCEOは「限界」というのは、結局自分で決めるものなのだと気付く。
これが僕が実際に感じたCEOのポテンシャルを上げる3つの変化だ。人によって最初からできていることもあれば、失敗を経験してはじめてできることもある。この中に、自分の直感に矛盾すると感じたものがあったかもしれない。不自然に感じてしまったものもあったかもしれない。
ならば、CEOのみんなに考えて欲しい。
「自分自身のポテンシャルの最大化を妨げることとは何なのか?」
そうすれば、自分にどんな変化が必要なのかが見えてくるかもしれない。
(編集してくれたkobajenneに感謝)
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