企業向けハード+ソフトウェアソリューション


Tecnalia

これからスタートアップ業界の中で、大きな可能性を秘めていると思う分野は、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせた企業向けソリューション。特に少子高齢化の時代を迎えている日本では、効率性向上を図って、様々な業務を「無人化」するニーズが増々高まっていくと思う。

シリコンバレーをはじめ、機械学習、画像認識、そしてロボティクスを応用した、様々なスタートアップが生まれている。

Gecko Roboticshttps://www.geckorobotics.com/
発電所の点検を無人化するサービス。四角いロボットが、発電所のボイラールームを物理的にクロールして、様々なセンサーで点検を行う。

Skycatchhttps://www.skycatch.com/
建設現場などのマッピンングや現場のプランニング、分析に必要なデータを、ドローンを使って収集するソリューション。

Robby Technologieshttps://robby.io/
半径5km以内の物品の宅配を完全無人化するロボット。

Ceres Imaginghttp://www.ceresimaging.net/
ドローンなどに搭載する高画質カメラを使用し現場を撮影、分析することで、農業の生産性を向上させるためのデータを提供する会社。

Litmus Automationhttp://litmusautomation.com/
製造ロボットなど様々なデバイスのデータを収集し、効率化につなげるための解析を行うIoTのミドルウェアソリューション。

日本のスタートアップ業界では、コンシューマー向けのプロダクトが目立っている。しかし、企業向けのソリューションには、まだまだ効率化、無人化できる分野があり、国としても必要性が高まることが予想される。だからこそ、日本のスタートアップにも、この分野には積極的に挑戦して欲しい。

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VCが期待する投資リターン


OTA Phot

VCがスタートアップに投資するとき、その1社からどれくらいのリターンを期待しているものなのか?それを知るためには、まずVCがどのようなリターンシミュレーションをしているのかを理解する必要がある。

VCファンドのリターンシミュレーションは、投資戦略や投資ステージ、投資スタイル、ファンドリターンの期待値、そして最終的にどのような配分でリターンが出るか等の考え方によってだいぶ異なる。今回は、僕が行っているシード期やアーリーステージへの投資を例にして説明する。

Power Law
アーリーステージの投資リターンは、「べき乗則(Power Law)」が成り立つ(例1例2例3)。
Power Lawとは、VCファンドの価値を測ってみたときに、そのファンドの半分以上の価値がポートフォリオの中で最も企業価値の高い会社数社によってつくり出されているという原理。過去の自分の投資先のパフォーマンスを分析しても、この「Power Law」が成り立っていて、数字にすると、ポートフォリオ全体価値の80%は、20%以下の投資先企業によって生み出されていることになる。

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ファンドリターン
VCは、ファンドを何倍の規模にすることを期待されているのか?
これは、ファンドに出資するLP(リミテッドパートナー)によって異なるが、北米でVCファンドに専門的に出資する機関投資家は、最低でも10年で約4倍(IRR15%)規模になることを期待する。トップクラスのシードファンドの中には、10年の間で8倍以上の実績を出した例もある。

シミュレーション
スタートアップに投資するときに、VCはその1社にどれくらいのリターンを期待しているのか?例えば、30億円規模のアーリーステージ専門のファンドを運営しているとしよう。
想定するファンドの運用形態としては:

  • 1社への投資に対して、5000万円を投資
  • ファンドの管理コストや報酬は、全体の約2割を占める。30億円のファンドだと、6億円を管理にかけるので、実際投資に使える資金は24億。

投資資金24億円で、1社への投資が平均して5000万円の場合、48社に投資することになる。

Power Lawに沿ったリターンシミュレーションを組むのであれば、48社の約2割、つまり10社がファンド価値の約80%のリターンを生み出すことになる。

30億円のファンドを4倍にすることを目指していれば、ポートフォリオのトップ10社が、120億円のリターンのうちの96億円を生み出すという計算になり、平均すると19.2倍のリターンを出すという結果になる。

でもこれは、あくまでもLPが期待している最低ライン。一流のシードファンドになるためには、10倍、つまり300億円のリターンを目指す必要がある。ということは、48社のポートフォリオのうち、トップ10社が240億円のリターンを出す必要がある。つまり、このシミュレーションを組んでいるシードのVCは、スタートアップに投資するとき、ポートフォリオのトップ10社に対して48倍のリターンを期待していることになる。

上記の例は、リターン配分の考え方を説明することを目的として計算を簡単にするために、追加投資や投資先の持分比率などは考慮していない。でも、実際僕が組んでいるシミュレーションとは大きく外れてはいない。僕がシード期のスタートアップに投資するときは、その1社から30倍以上リターンを期待している。

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起業家の知的誠実さ


Richard Schneider

起業家をサポートする投資家の役割の1つは、起業家が自らを過信しすぎず、また、先入観にとらわれずに物事に取り組めるように、「知的誠実さ」を保てるように、導いていくことだ。

会社経営とは困難の連続だ。だからこそ、自信や自らを信じる強さ、そして時には楽観主義でいることができないと、なかなか続けられるものではない。でも、この「自信」や「楽観主義」を自分に都合よく解釈してはいけない。自分の会社について認めたくない “不都合な事実” から見て見ぬふりをして避けるために、無理に自信を持とうとしたり、楽観視し過ぎて、最終的に自分に対して嘘をつくようなことをしてはならない。
ただ、ここで難しいのは、ほとんどの場合、意図的に自分に嘘をつこうとしているわけではないということ。僕も含めて誰もが、気付かぬうちに自然とこうしたシチュエーションに陥ってしまうことが多い。だからこそ「知的誠実性」をもって物事に対応できているかを確認するための「質問」や「情報」のポイントを予め理解しておく必要がある。

以下は、特に定期的に確認すべきポイントだ。

数値
今設定している ”数値” は本当に正しいのか?この数値でビジネスが成り立ち、また、この数値を維持して成長し続けることに「根拠」があり、また、「現実的」なのか?KPIの1つ1つの根拠と実現性を確認する。

競合
競合と比べて、十分に差別化できているか?ユーザーが比較した時に、自分のサービスを選んでくれる「決定的な理由」が十分にあるのかを確認する。


マネージメントを上手くできているか?社員に対する適材適所が実践されていて、モチベーションを高く維持して働ける環境があるか?1対1のミーティングや360度評価、そして経営評価をする取組みなどを通して確認する

市場
狙っている市場は十分に大きいのか。頭の中で市場を広く定義し過ぎて、現実とのギャップが発生してはいないか。ターゲットユーザーや市場を明快に定義し、その規模がどれくらいかを確認する。

誰にでも認めたくない「不都合な事実」はある。しかし、経営者には事業の数値、競合、人、そして市場に関しては「知的誠実性」を持ち続ける必要がある。外部パートナーや株主の存在を活用しながら、自分が本当に誠実に考えることができていのかを問いかけてみてほしい。

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