資金調達のファーストステップ。考えるべき事、理解するべき事、そしてやるべき事。

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Photo by: David McDermott

僕に問い合わせをしてきてくれる起業家のフェーズは様々だ。でもその中でも特に多いのが、これから初めての資金調達を行う起業家からの相談。
そこで今回は、初めての資金調達をする時に考えるべきこと、理解するべきこと、そしてやるべきこと、についてまとめてみた。

いくら必要なのか?
まずは、いくら必要なのかを考える。「当たり前だろう」と思うかもしれないが、実はこの問いの答えの出し方に悩む起業家も多い。
理想は12ヶ月 〜 15ヶ月の間事業に専念できるだけの資金を確保することだが、特に、まだプロダクトやプロトタイプがなかったり、チームにエンジニアがいなかったりすると12ヶ月分の資金を確保するハードルはかなり高くなる。その場合は、チームとプロダクトができるまで調達することを一旦待つか、集める金額を下げて調整する必要がある。

VCから調達するべきか?
VCは、M&AやIPOといったエグジットを期待し、求めてくる。だから、どんなエグジットをイメージしているのか、そして、最終的にどの程度の事業規模を目指しているのか、自分の中で明確なビジョンを持つこと。10〜30億円のM&Aエグジット見込みでも投資を実行するVCもいれば、300億円以上でのIPOの可能性をイメージできないと投資を行わないVCもいる。このようにVCによってそれぞれ期待値が異なるため、彼らと自分との期待値が合致しているのかを確認する必要がある。(参考記事:VCが期待する投資リターン

VCのスイートスポットとレンジ
VCには、それぞれ異なる〈スイートスポット〉と〈レンジ〉がある。1500万円の出資によって、株式の保有比率を15%確保したいVCもいれば、1億円の出資で保有比率が1%でも投資を実行するVCもいる。これは、ファンド規模や投資戦略によって変わるため、VCに会うときに1社に対する出資額と保有比率の目安を聞いてみると良い。これによって、彼らのスイートスポットを探ることができる。
僕のスイートスポットは、2500万円の出資で株式10%の保有だが、レンジは大きい。1億円万円以上を出資して、より低い比率を保有したこともあれば、1000万円を出資してもっと高い比率を保有したこともある。事業の進捗やチームの強さ、説得力や成功する可能性の度合いをによって出資額と保有比率が変わってくる。VCのスイートスポットとレンジを把握することによって、そのVCが調達元の対象になるか否かの判断ができるだろう。

企業価値と外部放出率
シード期スタートアップの企業評価方法には、正直あまり根拠がない。その理由は、たいていの場合、評価する数字や実績がほとんどないからだ。VCの投資戦略や、他の支援先の当時の状態と比較して、チームの強さ、事業の進捗具合を全て考慮して「感覚」で決めてる場合が多い。
僕の感覚では、株式の外部放出を20%以下に抑えて12〜15ヶ月分の資金を調達できる程度がフェアだと思っている。それが15%に抑えることができれば起業家にとってさらに好条件となり、10%以下ともなれば、起業家にとって有利なものとなる。

相性と感情
シード期の起業家が意外と誤解していること。それは資金調達に必要な要素が「その事業がただ儲かるかどうか」だと思われていること。実際は、VCによるシード期の投資判断において「ただ儲かる」だけでは十分な判断材料にならない。起業家との相性や、ミッションへの共感、”ワクワク” するのかなど、感情的な要素も多いのだ(参考記事:VCやエンジェルを興奮させる要素)。

そして一方的ではなく、起業家からも「相性が良い、信頼できる」と感じてもらえることが重要だ(参考記事:スタートアップのファーストラウンド)。

起業家と5人話す
最低でも5人くらいのシードファイナンスを行ったことのある起業家と話をしてみることを勧める。その人達に今までの自分の経験や体験談、良いと思ったVC、逆に少し疑問や迷いを感じたVCについての話をピッチしてみて、フィードバックを求めてみると良い。

連絡方法
VCへの連絡の取り方で一番確実なのは、そのVCが支援している起業家からの紹介。ほぼ100%の確率で会えるはずだ。ただ、シード期に投資を行っているVCは、TwitterのDMやFacebookでも繋がることができたり、定期的に相談会を開いているVCも多数いるので、比較的会う機会を得やすいと思う。

その他以下の記事も参考にしてみて欲しい:

以上が、VCからシードラウンドを集める時のファーストステップ。これはあくまでもシード期に特化したVCの話で、エンジェル投資家、シードアクセラレーター、そしてシリーズA以降に投資するVCは、また違う投資基準や投資戦略を持っているので注意が必要だ。

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