日本人の起業家がシリコンバレーで成功するには

Pocket

僕はこの3年の間で、シリコンバレーを目指す日本人の起業家が率いるスタートアップ6社に出資をしてきた。出資後、その6社のうち3社が500 Startupsに参加し、1社がY Combinatorに参加した。そして残りの3社は、シリコンバレーに残らずに日本に帰国している。その後、シリコンバレーの投資家から調達を成功をさせた4社のうち、シリコンバレーに残って順調に成長しているのは2社という結果となった。

今までも現在も、シリコンバレーを目指す起業家が僕を訪ねてくることがよくあるのだが、実は僕が彼らに対してシリコンバレーを目指すことを勧めることは滅多にない。その主な理由は、「レバレッジ」だ。

スタートアップは、はじめから不利なことが多い。資本力、マンパワー、ブランドなど大手に劣る点が多い中で、スタートアップは少ないリソースを最大限にレバレッジして競合に勝っていく必要がある。

アメリカに住んだ経験や現地でのネットワークに乏しく、また、現地の文化をきちんと理解できていない日本人の起業家がシリコンバレーでスタートアップを実践しようとする場合、より一層不利な状況になってレバレッジできる事がさらに減ってしまう。

なので僕は、1番良い形でレバレッジを効かせられる環境が国内になるだろうと判断した起業家に対しては、日本で事業を拡大させていくことを勧めている。

成功するための前提条件「現地採用」 

日本人起業家がシリコンバレーで成功するためには、人材を現地で採用する必要がある。僕の投資先以外のケースを見ても、シリコンバレーで順調に成長している日本人起業家のスタートアップに共通している点と言える。

米国のマーケットや競合を相手に勝ち進んで行く為には、現地でトップクラスの人材を獲得する必要がある。セールスやマーケティング、カスタマーサポートといったほとんどのビジネスシーンでは、現地の人間と対面してコミュニケーションを取ることが必要とされるからだ。ネイティブレベルの英語スキルを持ち、且つ現地の文化を理解できる人材がいないと、圧倒的に不利になってしまう。

ただし、現地の人材を獲得するだけでなく、採用した後も雇用した人たちのモチベーションを高く維持して、成長し続けていくことができる環境を提供する必要がある。特にシリコンバレーでは、人材の獲得戦争になっている状況が続いていて、少しでもやりがいを感じなくなると他社に移ってしまう傾向がある。

だから僕は、シリコンバレーで起業を目指す起業家には先ずこの2つの事を問いかけたいと思う。

現地の人を採用できる自信はあるか?

そして、

日本より何倍も人材獲得の競争が激しい場所で、会社を経営する覚悟があるか?


前田ヒロのメールマガジンに登録しよう!

最新の記事やポッドキャストをいち早くお知らせします!


Pocket